この先の大変な未来を「社会課題×エンタメ」で予防しながら、新潟をもっと楽しく面白くしたい。NAMARA代表江口歩さんインタビュー

この先の大変な未来を「社会課題×エンタメ」で予防しながら、新潟をもっと楽しく面白くしたい。NAMARA代表江口歩さんインタビュー

2021/11/26

テレビ、ラジオ、イベントなど様々な場所で活動し、新潟のお笑い集団として多くの県民に認知されている「新潟のお笑い集団NAMARA」。しかし代表の江口さんは「NAMARAで表現したいことは『お笑い』なんだけど、『お笑いだけ』じゃない」と語ります。

その言葉の意味について、そして2021年12月12日(日)に行われる主催イベント「エンタメミックス」について、ご本人にお話を伺ってきました。

江口 歩 Ayumu Eguchi

1964年新潟県生まれ。東京デザイナー学院を中退後、東京のレコード会社に勤務。父の死を機に新潟に戻り、1997年に新潟お笑い集団NAMARAを立ち上げる。「社会課題をエンターテイメントする」ことを理念とし現在NAMARAの代表として活動。3児の父。Twitter→@eguchi53185183

オハナ
オハナ

本日はよろしくお願いいたします!お部屋も雰囲気があって素敵ですね。

江口さん
江口さん

今日はわざわざありがとね~。

あのね、ここ元々空き家だったの。空き家を事務所にしたら面白いな~と思って。
台所や風呂も初めからついてるから、若手はよく活用してるよ。階段とかは昔の造りだからかなり急で、今まで8人くらい滑って転んだりしてる弊害もあるけどね。笑

オハナ
オハナ

へ~!空き家に住むとか最近よく聞きますけど、オフィスにしちゃうっていうのとても良いですね。

こんな感じのお部屋で、アットホームな雰囲気の中取材をさせていただきました。

お笑いだけどお笑いだけじゃない、NAMARAって一体なんなの?

オハナ
オハナ

さっそくですが、お話を聞かせていただければと思います!
新潟県民にとって「NAMARA」っていう単語自体の知名度はすごく高いと思うのですが、具体的にはどのような活動をしていらっしゃるのでしょうか?お笑いというイメージが強いですが……

江口さん
江口さん

ありがたいことに、知名度は上がってきたよね。おかげさまで比較的動きやすくさせてもらってるけども、ラジオ、営業、セミナー、イベント……本当に色んなことをやっているんです。だから一言で表すのが難しい!笑

オハナ
オハナ

お仕事の種類だけじゃなくて、関わるジャンルも色々ですよね。
学校、病院、施設、企業などで本当に様々な活動をされているように思います。

江口さん
江口さん

お笑い授業、お笑い終活セミナー、お笑い防災訓練とかね。
僕自身も第二代新潟県元気大使やら保護司、フードバンクにいがた評議員、新潟県いじめ根絶個人サポーターなんかもやっていて、本当に色々なことに関わらせていただいてる。
ただどの活動も全て「お笑い×○○」になるようにしているから、NAMARAは「新潟のお笑い集団」ってことでいいんじゃないかな。

オハナ
オハナ

なるほど。お笑い集団ではあるけれど、お笑いだけを表現しているわけではないんですね。

江口さん
江口さん

そう!そういうこと!
何か分かりやすい言葉一言で表せればいいんだけどね……。笑

エンタメと社会課題を結びつけるようになったきっかけ

オハナ
オハナ

私自身NAMARAは「お笑い」というイメージがすごく強かったんですが、先ほどおっしゃられていたように、「お笑いのみ」を表現している訳ではないですよね。
その中でも、こわれ者の祭典や市長選ダービーなど、福祉や社会問題に関わる活動を多く行われているように思いました。
初めからこのような活動を行おうと思ってNAMARAを立ち上げたのでしょうか?

▼さまざまな病気や障害を持ち生きづらさを経験した人たちが、詩の朗読やパフォーマンスをしたり、病気の苦しみや乗り越え方などをユーモアを交えて伝える「こわれ者の祭典

▼2013年の新潟市市長選に出馬予定の3候補とNAMARAで行ったトークショー「市長選ダービー」。NAMARAは完全中立の立場で候補者に質問をぶつけ、 候補者と有権者の通訳の役割を果たした。

江口さん
江口さん

いや、全然そんなことない。笑
始めは普通にお笑いライブしかしてなかったよ。

オハナ
オハナ

そうですよね。何かきっかけがあったのですか?

江口さん
江口さん

う~ん、一言でいうと、とにかくどんな仕事も断らなかったんだよね。
例えば、最初は「学校に来てほしい」という依頼にも普通にお笑いライブをやるような形で応えたりしてた。
でも持ち時間1時間を1組でずーっとネタするわけにもいかないから、沢山の芸人を連れて行く。そうするとギャラと人件費が見合わなくなるの。

オハナ
オハナ

それはそうですよね……。

江口さん
江口さん

最終的に1組で行けるようにならないとな~と思ってたんだけど、その過程で「お笑い授業」っていって生徒を舞台に立たせて時間を持たすことをするようになったの。

江口さん
江口さん

そうしたら、ある日その舞台に上げた生徒がいじめられっ子だったみたいなのね。そんなこと俺らは知らなかったんだけど、 次の日担任の先生から「あの子が舞台に上げた日からクラスのヒーローになってます。ありがとうございます。」って連絡が来たんだよ。

オハナ
オハナ

すごい!それは嬉しいですね。

江口さん
江口さん

そういうのがちょこちょこあって活動が広まって、依頼には全力で応えようと勉強もしていった。こうして今のNAMARAが出来上がったかな。
もちろんお笑いも大好きだから、自分自身がやりたいお笑いはライブでやってたよ。でもお金をいただける依頼は営業という名のもと来た人達に合わせていこうって思ったんだよね。
今は警察や行政からも仕事が来るようになった。

江口さん
江口さん

そうやって山ほどのジャンルの仕事を受けていくにつれて、うっすらだけど知識や情報が手に入ってくるわけ。そうしているうちに「みんな個々で頑張っているけど、悩みは一緒だな」って思ったんです。

オハナ
オハナ

……と言うと?

江口さん
江口さん

どんなトラブルも元をたどれば「偏見と寂しさ」から生まれているっていうのが分かったの。だからみんなで語り合って偏見をなくしたり、みんなで笑い合いながら寂しさを解消したりする場所は、これからも沢山作れたらいいなと思ってるよ。

「僕らは社会課題を解決する専門家や運動家ではないから、解決のための正解を提示することはできないんだ。」と語る江口さん。

でも確かに、社会課題を抱えた人に対して解決に向かうための行動しかしてはいけないわけではありませんよね

頑張った成果を発表出来るステージであったり、寂しさを分かち合える場所も必要。また、解決する方法は分からないけど

「この問題、こっちの方向から考えたら面白いかも」

「こことここ繋がってみたら?」

というように、社会課題を面白く考えることは出来る。それによって注目度が上がり、結果的に問題を知れる・考える人が増え、ゆくゆくは解決へと繋がっていく……。

このように独自の切り口で社会課題に関わっていくNAMARAさんの姿を見て、「こんな関わり方も出来るんだ。」ってなんだか道が開けたような気分になりました。

これから先の大変な未来を予防しながら、新潟をもっと楽しく面白くしたい

オハナ
オハナ

漠然とした質問で申し訳ないのですが、NAMARAさんが最終的に目指すところってどこなんでしょうか?

江口さん
江口さん

うーーん……「新潟をもっと楽しく、面白くしていきたい」かな。
エンタメの力で新潟の人口減少を止めたい。政令指定都市で唯一だよ。人口減ってるの。

オハナ
オハナ

そうなんですね。新潟って楽しいところたくさんあるのに……。

江口さん
江口さん

でしょ?新潟って食や自然、観光の面でもかなり魅力的な部分が多いし、アーティストやタレントの数も相当も多いんだよね。
だから自分たちのことだけじゃなく、力を分散させずにみんなで協力し合えないかなって思うの。少ない母数の中一人勝ちしようと思うんじゃなくって、まずはみんなで母数を増やして、みんなで勝ち上がっていこうよって。

江口さん
江口さん

アイデアも、ゼロから1を作るのは大変なんだけど、あるものとあるものを組み合わせれば新しいものが簡単に出来ちゃう。面白いものが出来たらそれってもうエンターテインメントでしょ?編集が大事なの。
だからNAMARAとしては、色んな人・ものが繋がれて、新たなアイデアが生まれるきっかけづくりを沢山していきたいと思っています。

「全国初、新潟の民放4局が一緒に番組作ったりしたら面白いよね。」

「村上のお人形さん巡りと掛け合わせて、燕三条はものづくり職人さん巡りとかやったらいいんじゃない?職人さん無口だろうけどさ、一言も話せない人形よりはマシでしょ。笑」

などのユーモア溢れる発想を沢山聞かせてくれた江口さん。

それを聞きながら、「本当にエンタメで世界を変えられるかも……!」と私自身心が熱くなるのを感じました。

12/12(日)に開催!社会課題を考えるエンターテインメントの祭典「エンタメミックス」

そんなNAMARAさんが2021年12月12日にイベントを行うとのこと。

その名も「エンタメミックス」!

エンターテインメントを軸に真に持続可能な社会の基礎を築くイベント」ということで、どんな内容になるのか気になる……。それにとにかく出演者がびっくりするほど豪華!!ということで、このイベントについても少しお話を伺いました。

コロナ禍の憂鬱な気分をエンタメの力で吹き飛ばしたい

オハナ
オハナ

今回のイベントはどのような理由で開催に至ったのでしょうか?

江口さん
江口さん

新型コロナの流行があって家に籠る時間が多くなった現代、エンタメの力ってすごく大きいなって改めて実感したんだよね。それで、「今こそエンタメの力が必要だ!」って思ったの。
年越し前に、コロナ禍で大変な思いをしている人たちの息苦しさを笑いで吹き飛ばしたい。多様な人たちに集まってもらい、心から楽しんでもらうそんな思いで開催を決めました。

  • 音楽
  • アイドル
  • ダンス
  • スポーツ
  • SDGs
  • WELL‐BEING
  • こわれもの
  • メディア
  • お笑い

の9つの祭典があって、各祭典ごとに90分、パフォーマンスやトークイベントを行うというエンタメミックス。(詳しい出演者や内容はこちらから。11/26現在、アイドルの祭典についてはチケット完売となっています。)

江口さん
江口さん

チケット料は1つの祭典ごとに税込500円。無料のところもあるよ。
まあ本当は全部無料にしたかったんだけどね……。

オハナ
オハナ

それでもお安い……!こんな豪華メンバーが集まってこのお値段、新潟県民は行くしかないですねっ!

新しい展開が始まるきっかけになれば

オハナ
オハナ

エンタメミックスの説明として、ポスターには「エンターテインメントを軸に真に持続可能な社会の基礎を築くイベント」とありますが、具体的にはどのような内容になるのでしょうか?

江口さん
江口さん

例えば、アイドルの祭典では新潟の観光についてトークをしてもらったりとか、ダンスの祭典では環境問題を取り入れたダンスをしてもらったりとか、ただパフォーマンスをするだけじゃなくてそこに社会課題の要素がプラスされるようにお願いはしているよ。
9つの祭典全部が全部濃くは出来ないんだけどね。

オハナ
オハナ

なるほど、そういうことなんですね!

オハナ
オハナ

びっくりしたのがアイドルの祭典。NGT48とNegicco(Meguさん)とRYUTistが同じ舞台でパフォーマンスやトークをするんですよね。こことここ、絡んでいいんだ……!って思っちゃいました。

江口さん
江口さん

うん。こんなこと今までなかったでしょ。笑 
3組でトークもしてもらうよ!まさにエンタメミックスだよね。
ゼロから1を作るのは大変だけど、組み合わせ次第で新しいものが簡単に出来ちゃう。こういうのってありなんだって思ってもらいたかったんだよね。アイデアの幅が広がるでしょ?

オハナ
オハナ

はい!そう思います!

江口さん
江口さん

あとはエンタメだけのミックスじゃなくて、上と下、右と左が縦横無尽にミックス出来たらいいなとも思ってるよ。

例えば、僕らもよく福祉のイベントに参加して貧困や障害で困っている方の話を聞くんだけど、そのイベントを聞きに来る人って同じく困ってる人で、行政側とか経営人とかは来ないわけ
でも自分たちが雇用している人の中にもさ、こういう人たちがきっといるんだと思うんだよね。だから現場を見て、リアルを知ってほしいの。

江口さん
江口さん

やっぱり無知が偏見を作るからさ。困っている背景を知らずに、その人の1側面だけを見てクビにしたりしちゃうわけでしょ。
だから今回のエンタメミックスの中の「こわれものの祭典」には議員さんや行政の人も呼んで、当事者の方々とお話してもらおうと思ってるよ。

オハナ
オハナ

それは行政の人にとっても、当事者にとっても中々ない良い機会ですね。

江口さん
江口さん

こんな感じで多様な交流が何らかの化学反応を生み出して、これをきっかけに新しい展開が始まればいいな。力を分散させずにみんなで協力して、新潟を盛り上げていきましょう!

まとめ

という訳で今回は「新潟のお笑い集団NAMARA」代表の江口さんにお話を伺ってきました。

これからこの大変な日本で生きていくために、立ちはだかる困難を予防する方法があっても良いと思うんです。」と語る江口さん。今あるもの同士を掛け合わせて新しいものを作り、エンターテインメントにする。そしてみんなで勝ち上がる。

このような姿勢で新潟を盛り上げようとしてくれる方がいるということに確かな希望を感じ、この理念のもと活動をするNAMARAを応援したい……!と強く思いました。

そんなNAMARAの皆さんがこれからどんな活動をしていってくれるのか、非常に楽しみです。江口さん、今回はお忙しい中取材をさせていただきありがとうございました!

▼エンタメミックスについての情報はこちらから。

イベント名エンタメミックス
開催日2021年12月12日(日)
会場朱鷺メッセ(新潟県新潟市)展示ホールB・中会議室301・マリンホール
料金1コマ500円(税込)
※中会議室301は無料開放
チケット販売先イープラス eplus.jp(スマートフォン/PC/Famiポート)
【チケット購入はこちら】
HPhttps://entamemix-niigata.com/

取材依頼お待ちしています

セナポンでは1年間365日取材に来てほしい。というご依頼をお待ちしております。あなたの頑張り、想いを届けるお手伝いをさせてください!ご連絡は問い合わせフォームTwitterのDMまで。(ただいま先着30名様限定で取材・執筆料金が1記事1万円+税キャンペーン中!)

あなたの背中、私たちに押させてくれ……

関連記事

【前編】「夢を語れ新潟」店主釘宮さんインタビュー 時間をかけるのが苦にならない。だから好きなことを仕事にする。
オハナ新潟で頑張る人の背中を押したいっ! どうも、セナポンメンバーのオハナです。 「私たちの記事を読んで下さった人の背中を押したい」というコンセプトのもと、新潟…
senapon.jp
「Mrs of The Year 2021新潟統括プロデューサー」笹川正子さんインタビュー 年齢にとらわれず‟チャレンジ”する人を増やしたい
オハナ新潟で頑張る人の背中を押したいっ! どうも、セナポンメンバーのオハナです。 「私たちの記事を読んで下さった人の背中を押したい」というコンセプトのもと、新潟…
senapon.jp
新潟市でヘルシーなランチが食べられるおすすめ店まとめ【野菜をいっぱい食べれる】
オハナ体の中から健康に! 皆さん、日ごろどのくらい食生活に気を使っていますか? 料理も好きだし、一応毎日何かしらの野菜は食べることを意識している私ですが、忙しい…
senapon.jp
初めてアルビレックス新潟の試合を観に行ったら、なんだかめちゃくちゃ楽しかった!【2021.5.1VSジェフユナイテッド市原・千葉戦】
地元である群馬県から大学進学を機に新潟県に越してきて、今年の4月から新潟在住7年目になります。オハナです。 新潟に来て驚いたことは、「ごはんの美味しさ」「自然の…
senapon.jp

セナポンとは何ぞや?という方はこちらの記事をどうぞ~!

【超解説】セナポンとは何ぞや!!【どうして作られた?どんな人たちが運営?ゴールは?】