
新潟市民にとっちゃ雨はマブダチよ。もう竹馬の友
「新潟」と聞いて、パッとどんなイメージが湧きますか? 米・酒・雪……こんなところでしょうか?
6月に入り梅雨入りの足音が近づいてきたので新潟とは切っても切り離せない雨の話でもしましょうかね。
県外勢の愚痴記事でも述べられていましたが、本当に新潟って天気が悪いイメージがついてんのよ。
「太陽見ない」とか「雨ばっかり」とか「もう住んでられません、出ていきます」とか……ぶっちゃけ長い間住んでいる私からしたら「そんなに言うほど天気悪いか?」と思ってしまうんだけど、新潟に初めて住む人の中にはこう思う人は多いみたいね。

陰キャ営業時代は天気の話しかできなかったから、雨については誰よりも詳しいぜ
というわけで今回はそんな雨にまつわる新潟あるあると、その中で生き抜くための心構えをお話ししていきたいと思います。
■晴れの基準が激甘
新潟の空は基本的に曇で覆われています。それでも夏は割と日光が差すのですが、冬の期間は本当に空が見えません。「そういや、最近お天道様の顔を拝んでねえやな……」などという会話があちこちから聞こえてきたり来なかったりします。
なので新潟県民の「晴れ」の基準は基本的に激甘査定。
青空がちらっと見えてれば晴れ。一面雲でも白っぽくて明るければ晴れ。冬なら雨さえ降ってなければギリ晴れだし、小雨程度ならテンション次第で晴れにできます。
と言っても分かりにくいと思うので参考画像と共にお届けしたいと思います(写真は”Unsplash | Beautiful Free Images & Pictures”より拝借しました。オサレに決まる写真が沢山で超助かってます)。
まあ全然晴れ
こんなん超晴れ
気分次第では晴れ
世知辛い世の中、この激甘基準は救いにもなるのでは? 人の粗ばかりを探すのではなく、良い部分を見つけてそれにフォーカスしていこうぜ。
新潟市民が空を見上げる時の目線を隣人にも向けてあげよう。そうしていると、だんだん人としてのキャパシティが上がってくる……。そんな気がしないか? どうだい?
■傘は差さない
現代人にとって最もポピュラーな雨具。傘ですが、差しません。もとい、差せません。
新潟市は本当に雨の日が多いです。で、大抵の場合その雨は強い風と共にやって来ます。そのせいで雨(雪)は真横から吹き付けてきます。
雪も真横、なんなら下から吹き付けるのでこの有様
しとしと降る雨なんて、そんな甘っちょろいもの越後平野には似合わない。冷たい日本海を背負って立つ新潟には、轟轟と吹き荒れる嵐が合う……。
ような気がしないでもないですが、住んでる身からすれば大人しい雨の方が100倍良いですね。
そんな豪雨の中で傘なんて差そうものなら……言わなくても分かりますね。ひっくり返ります。ビニール傘なら一発でオシャカです。
さて、そこで想像してほしいのが、傘がオシャカになった後のこと。傘が壊れれば当然濡れます。
ただ単にビショビショになるのと、ビショビショになった上にビショビショのゴミを抱える羽目になるのと、どっちが良いかしらという話です。当然前者の方がマシですよね。
大事になってくるのは、傘を差すタイミング、そして差さないタイミングを見極めるということ。
風の吹く方向、強さを感じ、ひっくり返らないように傘の向きを微調整し、時には少し閉じたり、場合によっては完全に閉じたり。繊細なアンブレラコントロールが必要です。
ラッパ傘にならぬよう粘っていると傘が負ける。
骨の多い傘や、今はやりの折れない傘の運用が推奨されますが、それでもやられる時はやられます。
カバンに折り畳み傘を携帯している人もいると思いますが、まともに使用できる日って1年で何日あるのかな、って感じです。差すなら使い捨てくらいの気持ちでいくしかない。
新潟で生きていくからには、多少の犠牲と割り切りは必須。それもまた人生だ。
■雨の匂いを感じる
これを関東出身の人に言うと目を丸くして「き、きみきみ。正気かい? 本気で雨に匂いがあると思っているのかい?」などと言われますが、分かる人は分かるはず。
雨と共にやってくる独特の匂い。なんとも言えない、湿っぽいような黴臭いような匂い。実はあれには名前が着いています。
雨が降っている際に、アスファルトから漂ってくる匂いです。これは、カビや排ガスなどを含むほこりが水と混ざり、アスファルトの熱によって匂いの成分が気体となったものです。
引用:ウェザーニュース
この匂いは『ペトリコール(Petrichor)』(ギリシャ語で『石のエッセンス』の意味)と呼ばれています。
“雨上がりの匂い”といえるのが、『ゲオスミン(Geosmin)』と呼ばれる匂いです。こちらは土中のバクテリアなどによってつくり出される有機化合物のカビ臭いような匂いで、雨水によって拡散します。
引用:ウェザーニュース
しかも降雨中と雨上がりで別々の匂いらしい。これは知らんかった。一つ賢くなりましたね。
これからは雨が降ったら「うわやっぱり降ってるわ。ペトリコールがキテると思った」とか「んん~。これはナイスゲオスミンですね~」的な発言で知識人ぶることができます。ああ早く言いたい使いたい。雨が楽しみになってきました! 嘘です!
さて、この雨の匂いですが、雨の多い地域に住む地方人は結構敏感に感じ取ると思います。
たとえ今は空が晴れてても、どこからかこの匂いが鼻をくすぐると大抵雨降るんですよね不思議なことに。
正直、下手に天気予報をあてにするよりも敏感な人の感覚のほうが頼りになります。セルフ天気予報は新潟県民の嗜みですね。
■いきなり企画! セナポンメンバーに聞いてみた!
Q.雨の匂い、分かりますか? どんな匂いですか?

分かります。夏場で熱くなったアスファルトに雨があたり、それが気化する際の匂いが印象的です。
俗に言う「雨に濡れたアスファルトの匂い」ですね。クセはありますが、好きな人いますよね。僕の母親もこの匂いが好きだと言っていました。

雨の匂い=初夏の匂いっていう感じかな。ああ夏が近づいてきたなっていう。
新潟の梅雨ってちょっとズレてて、思い切り夏場に土砂降るんですよね。だから新潟の夏は凄くムワッとする。過ごしやすいとは言えないですが、それもまた地元感というヤツでしょうか。

コンクリートが湿った匂いって感じですかね? ちょっと埃っぽいような。雨嫌いなので、良いイメージの匂いではないです……。
群馬県は日照量が全国トップクラスの晴れ県。だからこそ新潟の気候はかなりギャップがあったようです。俺達の新潟がごめんな。

雨の匂い? んなもん知るワケねーだろ。くだらない質問でアタイの貴重なリソースを消費するんじゃないよこのトンマが!
ごめんなさい。
■まとめ ~別に悪いことばかりってわけじゃない~
というわけで、雨をテーマにした新潟で少し語らせていただきました。……と書いている今この瞬間も雨が降りしきっております。
雨、嫌ですよね。僕も嫌です。濡れるし、濡れるし、濡れるし。特に僕は小中高大学から社会人に至るまでずっと徒歩&自転車通勤(通学)で生きてきたので、朝起きて雨が降っていると本当にテンションが下がります。
しかし悪いことばかりとも限らないような気もするんですよね。
雨の音って癒しの効果があると思うんです。傘にあたる音は勿論、部屋の窓にあたる音とか。僕が好きなのは車の中で聞く雨の音ですね。心が鎮まる気がする。
めちゃめちゃに荒れた天気の日も部屋の中に居れば中々良いもので、激しい雨音が世界から自分と自分の部屋を隔絶してくれたような気持ちになって、読書や勉強の一人作業が実に捗ります。
もちろん「濡れない」というのが大前提なのですが、雨だって楽しみ方ってのはあるもんです。
アウトドア派には辛い環境かもしれませんが、インドア派にとっては新潟の気候も悪くないんじゃないかなと思いますよ。どうかな?
■おまけ ~真実のジョーカ~
Q.雨の匂い、分かりますか? どんな匂いですか?

夏の雨の匂いはムワッと生臭くて嫌いですが、冬は空気が綺麗になって、すっきりしてて好きです。でも森の中とかでの雨の匂いは、夏場でも自然の匂いがして好きです。
他の3人よりもワンテンポ回答が遅れていたので、ありがたくオチに使っていたら回答が届きました。
確かに夏場の雨でも山とかなら(ムワッとはするけど)、草木の活き活きとした匂いがして悪くないですね。
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