【夏の思ひ出】陰キャが過ごす夏休みあるある

【夏の思ひ出】陰キャが過ごす夏休みあるある

2021/8/2
ヌマジリ
ヌマジリ

僕ら今、はしゃぎすぎてる夏の子供さ……。

陰キャにだって夏は来る

胸と胸からまる指……。

いやー8月ですね。まさに夏真っ盛りといったところ。様々な思い出が生まれるシーズンです。

学生の皆さんは夏休みの真っ最中でしょうか。公開の内容、最後の最後までバケィションをしゃぶりつくしてください。一度働き始めてしまったら最後、1ヶ月以上の休みなんてそうそう手に入らないですからね。

さて、大多数の皆さんが思い思いに青春を謳歌するこの時間。陰キャだって沢山の経験を積んでいます。友達がいなくたって夏はやってくるもんです。

それも陰キャが夏に得るのは、仲間と海で遊んだりとか、夏祭りに気になるあの子を誘ったりとか、そんな手垢のついたエピソードではありません。陰キャは、陰キャにしか味わえない夏を感じています。

今回は陰キャの夏休みにありがちなことを紹介し、陰キャだからこそ味わえるひと夏の思い出を皆さんにも疑似体験してもらいたいなと思います。

サイッコーの夏に……しようぜ?

Summer Vacation of 陰キャ

ヒゲを剃るタイミングがない

皆さんが身だしなみを整えるのは何のためでしょうか? もちろん、何もなくとも常にきちっとしておきたい人もいるかと思いますが、基本的には外に出て人に会うためでしょう。

陰キャだって、外出する際には(陰キャなりに)身だしなみを整えます。

しかし、「今日は特に予定もないし1日家にいるか」という日は別にそんな面倒なことしなくてもいいと思いません? 寝ぐせもそのままでいいし、1日中寝巻で過ごしたっていいでしょう。無論ヒゲも剃らんでいいわけよ。

今日はいいか、今日もいいか……そんなことを繰り返していくと、休みも終盤に差し掛かる頃には死んだ魚みたいな目をしたヒゲモジャのオッサンが爆誕するという事態に陥りがちです。

このまま外に出れば職質は必至。剃らなければ外に出れない。でもこんなヒゲでもここまで育つと不思議な愛着がある。あと、そもそも外に出る用事がない……!

なら今日も……別に……いいか。

日光への耐性を失う

世の中って便利になりましたよね。夏は暑い、冬は寒い。その当たり前の事実をテクノロジーの力でひっくり返すことができちゃう。かがくのちからってすげー!

僕は非常に暑がり&汗っかきなので、馬車馬のように冷房を働かせて部屋をキンキンに冷やしています。その分冬はほとんど暖房入れないから許してくれな。

で、僕ってば基本的に家から出ないじゃないですか。すると夏なのにず~っと涼しい室内で過ごすわけですよ。するとどうなるか。身体が日光への耐性を失うんですな。

もうね、10分以上太陽の下にいられないの。脳味噌も身体も全部溶けちゃうの。こんなに太陽に弱いだなんて、もしかして俺ってヴァンパイアの末裔? でもニンニク大好きなんだよなあ……。

夏にこそ太陽への耐性を失ってしまう。現代社会のテクノロジーによって生み出された悲劇ですよこれは……。

甲子園を見て泣く

俺は泣いた。

午前11時半の薄暗い八畳間で泣いた。

7年着古している寝間着姿で泣いた。

テレビの中では自分より歳下の高校生たちが、顔とユニフォームを真っ黒にしながら炎天下の中でその命を燃やしている。

甲高い金属バットの音と大歓声が、ブラスバンドの「アフリカンシンフォニー」をかき消した。

5回の表。まだ試合は動いていない。どちらの高校にもさして思い入れはない。

しかし、なぜか涙が止まらなかった。

俺は一体何をやっているのだろう。

朝食代わりに食べ散らかしたポテトチップスの袋が、冷房の風に煽られてかさりと音を立てた。

海やプールで遊ぶ若人が眩しすぎて泣く

俺は泣いた。

午前11時半の薄暗い八畳間で泣いた。

7年着古している寝間着姿で泣いた。

テレビの中では自分より歳下の高校生たちが、眩しい水着姿を晒しながら青空の下でその青春を煌めかせている。

打ち寄せる波と水しぶきが、夏の太陽で焼けた身体を癒していた。

画面に映る顔には一つも見覚えが無い。自分の人生の中で、このような体験をしたことも一度とて無い。

だから、涙が止まらなかった。

俺は何故こうなってしまったのだろう。

朝食代わりに食べ散らかしたサッポロポテトの袋が、冷房の風に煽られてかさりと音を立てた。

声帯が退化する

筋肉って、使わないとどんどん萎んでいきますよね。

運動部だった頃はきっちりとしたシックスパックだったお腹が、今では見る影もなく3段の山を作っている……なんて人も大勢いるかと思います。アタイもそうなのよ。

ところで、声帯ってあるじゃないですか。あまり意識したことはないかもしれませんが、あれも立派な筋肉でして、使わないとどんどん退化していきます。

そして陰キャの声帯の話になってくるわけですが、悲しいかな陰キャは休みの間ほとんど言葉を発しません。

それでも実家済みなら家族と何かしら会話をするもんですが、一人暮らしだとガチのマジで一言も発さずに一日が終わるなんてザラです。

するとね。本当に喋れなくなるんですよ。

ヌマジリ
ヌマジリ

アッ……ン゛ン゛ッ! ふ、袋……おねゲッ! ゲッホゲッホ! ふっ、袋ッ、お願ッ、しまっす……! 

久しぶりに流れる息に声帯が耐え切れず、結果むせます。仮にむせなかったとして、カッスカスな声しか出ません。

なので皆さん。長期休みに陰キャが咳き込んでいたら「ああ、あの陰キャさん。きっと数日ぶりに会話をするんだわ。頑張って! ブランクはきっと乗り越えられるわ!」と、陰からひっそり見守ってあげてください。

何かを探して街を徘徊する

若人の夏……。何かが始まる、そんな季節……。ひと夏のドラマ……。だけど、陰キャの夏には……何も無い……。

休みの日に何のイベントもないという状況には慣れっこの陰キャですが、1ヶ月以上も無為に時間を浪費するとなると流石に焦りを隠せなくなってきます。

このままいつも通り「何にもなかった」で夏を終えてしまって良いのか? 同じ夏は2度とこない。ましてや学生時代の夏休みなんて、今後の人生ではどう頑張ったって取り返しようがない。

動くなら、”今”じゃないのか――?

一念発起した陰キャ。意を決して家を飛び出し、街を駆け巡る。

プールにでも行けば、クラスの気になるあの子とばったり出くわしちゃうかもしれない。

行きつけのカフェなんか作っちゃったりなんかして、そこの店主と今後数十年の付き合いが続いちゃったりするかもしれない。

習い事を始めて見るのもいいだろう。格闘技なんかやっちゃって、夏を経てすっかり逞しくなった自分の身体にクラスメイトがざわめくかもしれない。

何でもいい。何でもいいんだ。何か、自分を変えてくれるような、そんな何かはないのか――?

そうして辿り着いたのは近所にある古本屋。なんだかんだで今までまともに読んだことのない「ONE PIECE」を立ち読み。……していたが34巻が抜けている。

家に……帰ろう……。

まとめ こうして陰キャの夏は過ぎゆく

こうして今年もつつがなく、何もない夏を送った陰キャ。休み最終日には冬の日本海よりも荒れ狂う。

ヌマジリ
ヌマジリ

ハアーア! 海で泳いでる陽キャ共全員クラゲに刺されろ! バーベキューしてる連中は全員食あたりしやがれ!

八つ当たりもいいところだ。

しかし、彼はそれを言ってもいいはずだ。それを言う権利を社会から与えられてもいいはずだ。

だってそうだろう? 本当に何も得ることのない夏休みなんてあるものか。

ひと夏過ごしたのなら、最後には必ず手の中に残るものがあるはずだ。

陽な皆は輝かしい青春の思い出。

そして陰な僕らは毒を吐く権利。

ほら。陰キャだって手に入れたものはあった。それでいい。それでいいじゃないか……。

ヌマジリ
ヌマジリ

ンンンンンン!! 良ぐ!!!!! ゛い゛!!!!!!!!!

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